2012年12月31日月曜日

終わり良ければ全て良し

この時期のイナダは脂太りで旨い
2012年12月30日(日)釣行 中潮
育丸→丸重丸 右舷ミヨシ1番(左右3人ずつ)
7:00出港 14:00納竿 14:20帰港 
剱崎沖 水深40-70m
雨 北東の風6-1m 波0.5m

イシダイ 1匹 25cm
イナダ 4匹 40-50cm
マアジ 3匹 25-35cm
スミイカ 1匹 胴長23cm

小雨だが予報に反して風弱く波穏やかな剱崎沖。イシダイを狙って誘い続ける。左舷トモ寄りでポツポツ釣れるが、右舷は沈黙。喰ってくるのはアジだが型良く嬉しい土産に。渋い状況に10時頃、夏にマグロで世話になった井戸端丸船長の提案で、イナダ狙いにポイント移動。「長い仕掛けに喰う」と言われたが持ち合わせがない。とりあえず3.5mを使って置き竿にして、長仕掛けを作り始めようとするとヒット。久しぶりに青物の引きをライトタックルで楽しむ。すぐに打ち返して仕掛け作り再開。またヒット。バタバタと繰り返して30分ほどで4本のイナダと戯れる。ようやく長仕掛けができた。と同時に「群れが散ったのでイシダイに戻りましょう」。

前夜、釣行準備を察して「明日は雨やで。行くの?」と聞く上さん。「わかってる。行く」と最小限に答える俺。「何釣るん?」と聞かれたくないご下問。「…イシダイとアオリ」の答えが小声になる。「えー、マダイや言うてたやん」「変更になった」「エンゼルとエイリアンは要らん言うてんのに。アジにしぃ」「仕立てやから勝手にはでけん」のやりとりの挙句「この寒い雨の中、要らん魚を釣りに行くって、…アホちゃうか」と言い残して立ち去られる。竿納めに「正月用マダイ仕立て」企画に参加したものの、状況からイシダイとアオリに替わってしまった。雨だけでなく風も強まる予報。これなら日を選んでマダイ乗合にしたのだが…。仕立ては気楽な一方、日取りや釣り物の自由度が意外と低い。人数揃えているので抜けるわけにもいかない。不得手なゴルファーが接待か親睦に駆り出されてゴルフ場に向かう心境に似ている。

要らぬと釣れぬは別物だ。要らぬエンゼルでも、釣れぬでは気が納まらない。誘い後のポーズ時間をエサ取りの多少に応じて調整するが奏功しない。近くにいた利一丸の釣りを眺めていて、誘いのスピードの違いに気付く。シャクるというよりゆーっくりと聞き上げる感覚だ。真似てみて小型ながら待望の一尾と対面。誘いスピードをあれこれ試しているうちに残り1時間。アオリ狙いにポイント移動。指示棚をシャクるがチップが1回のみで一向に乗らない。底上1mにエギを漂わせるようにタナを下げるとスミイカが乗ってきた。アオリとスミイカの遊泳層の違いに納得して沖上がり。予報外れで終始小雨、風波ともに強まらず。土産のアジ、入れ食いのイナダ、納得のイシダイ、初のスミイカで、満足な竿納めになった。「エイリアンの親戚?」とスミイカも好みではなさそうな上さんだが、「アジはフライにしよ♪イナダ2本はばあばに送ったげよ♫」とご満足いただけた。風呂に向かおうとする俺に「(イナダの)1本は刺身にしてな、すぐ食べるから」のご下命もお忘れなかったが。

イシダイ マイロッド15 + マイリール1 PE3号
天秤50cm、プラビシ80号、クッション30cm、4号3.5m2本グレ針
イナダ 同上 クッション50cm 4号3m3本チヌ針、5号3.5m2本チヌ針
アオリイカ マイロッド3 + マイリール7 PE1号 先折れマルイカ竿軽快
中錘10号 エギ3.5号 ピンク、オレンジ 

2012年12月24日月曜日

わかりたくもなイカ

乗船待ちの喜平治丸二艘
2012年12月24日(月、休)釣行 中潮
喜平治丸 8号船 左舷ミヨシ2番(左舷5、右舷6)
出港7:00 納竿14:15 帰港15:00
富浦沖-洲崎沖 水深120-180m 波2m
晴れ 北の風16-4m

ヤリイカ 15匹 胴長20-25cm

一投目から乗せたは良いが2mの波にバラシやしないかとはらはらする。剱崎からは15分ほどの富浦沖合。反転して風上の北に向いた途端、強風が横面を叩き、波に船中あちこちで物が転倒する。この状況ではイカの探索も群れにあてるべく操船するのも難しかろう。一流し一投が続く。強風波高で手前トラブルが多いが、投入出遅れ厳禁。着底直後に集中、小型の繊細なアタリを乗せる。小型は巻き上げ中のバラシも多く、スミや足だけに苦笑。10時で4杯、それでもその時点で船中上位。隣の常連氏(?)は型が小さくアタリがわからんと嘆く。型見ずも少なくない。洲崎沖へ転身を決めた船長。そろそろ風が納まる予報だったのだが、その気配なし。

東京湾越しに房総半島の朝焼け


「マダイがあかんのやったらアカムツ」と、時期的にハードルがより高くなることを言う上さん。「無理!いイカ、ヤリが始まったからイカ!」と分けのわからぬ応答をする俺。開幕の好調さに居ても立ってもおられず、つい「明日行く」と言ってしまった昨夜。夏のスルメが不調でイカ釣り欲求の限界か、3週間ぶりの釣行が不完全燃焼に終わった反動か。「この寒いのに2日続けてよう行くわ。フラフラで釣れへんで」とあきれ顔。「ツ抜けは堅い!」と強気なのか弱気なのか微妙な目標を宣言。…そのツ抜けもままならない。

このサイズのアタリを取る
180m先からのわずかなサワリを捉えて乗せる。バラす。乗せる。またバラす。12時を回って6杯。これはヤバい。幾分波風が小さくなったからか、船長が群れを捉えたようで、3投できる流しでついにツ抜け。妙にホッとする。ラストの流しも群れが散るまで時間延長してくれて追釣。2隻の高低で船中2-20。この悪条件下で都合15杯は上出来。強風下で大きなトラブルもなく、サバにやられた仕掛けの修復も手際よくできたし、などと振り返りに満足しながら帰宅。「ちっちゃいイカやなー」と遠慮のない上さん。その小さな初期ヤリイカの難しさはわかるまい。…わかりたくもなイカ。

マイロッド1 + マイリール8 PE5号 フォースマスターは落下も速く、巻き上げもパワフル
ヨリトリリング、11cmブランコ7本針、錘120号
中錘なし(中錘をつけると小型のアタリは取れないと思う)

イシもタイ

イシダイ釣りをレクチャする船長
2012年12月23日(日)釣行 長潮
横内丸 左舷トモ3番 左舷8人右舷9人)
出港7:20 納竿14:10 帰港15:00
久里浜沖 水深50-60m
曇り 北の風7-3m 波1m

マダイ 0
イシダイ 3匹 20-23cm
マサバ 1匹 40cm

土曜の月例仕立ては寒波・雨・強風予報にキャンセル。剱崎の船は軒並み早上がりだった模様なので正解だったろう。
横内丸Webから
マダイ要請に「たぶん釣れん」と答えるが、上さんは聞く耳もたず。剱崎も久里浜も佐島も茅ヶ崎も、マダイ乗合は徹底的にマダイだけを狙う。外れた場合の土産を考えて、横内丸に初釣行。忠彦丸の頃に世話になっていた、マダイへのこだわりが人一倍強い船長だ。1-2年前に独立して船宿を構えてからはマダイだけで撃沈というわけにもいかないのだろう、青物やイシダイをバックアップに釣らせている。「忠彦の頃に来てたよね」と覚えていてくれたのが嬉しい。乳飲み子を抱えた家族経営を応援したい。満船。楽しい船長なので人気があるのはいいことなのだが、マダイを釣るには厳しい条件だ。
マサバが嬉しい
案の定、マダイは沈黙。魚探を見せてもらうとマダイの反応はバッチリあるのだが、どうにも口を使わない。指示棚より下げさせないよう全員に守らせ懸命に喰いが立つ船長だが、どうにも喰わない。粘りに粘って細ハリスにしていた終盤、待望の初ヒットに慎重にやり取りし、「喰ったよ」と船長もアナウンスしたが、反対舷を巻き込む太ったマサバ二人ともがっくり。マダイは結局船中一枚か。沖上がり1時間ほどかイシダイを釣る。育丸仕込みで確保の3枚は多分トップ。小さな針・4mまでの仕掛け・シャクリ方・一回で手返しは皆剱崎と同じだが、コマセを一シャクリ2-3粒か一切撒かないかという点だけ異なる。撒くとイシダイが付け餌を追わずにコマセを追ってしまいアタリが出なくなるからという。なるほど、剱崎でも試してみよう。

「タイ3枚」の釣果メールにクーラーボックスを覗き込んだ上さん「なんや、エンゼルやん」。「イ、イシダイもタイや。マダイは釣れんと言ったろ。」と、応じるが、「あかんな。エンゼルは人気ないねん、配られへん。」と素気ない。刺身は脂の乗り良く、マダイよりも美味いと思うのだが…。

マイロッド4 + マイリール8 PE5号
天秤70cm、プラビシL80号、クッション1m
6号6m+4号4mテーパ2-1本針、5号4m+2.5号4mテーパ1本針等

2012年12月16日日曜日

これしき何ともなかったものだが

三夜連続で金曜は忘年会。一軒目で引き揚げるつもりだったのだが流れに逆らえず。終電を逃したが迂回ルートでなんとかで帰り着く。3時間ほど寝て土曜は朝からKの引越。レンタカーが安くなった。ネットの普及もあって競争原理が効くようになったのだろう。梱包等事前準備不足なのだが、これでも本人には精一杯か。あらかじめ捨てておけばよい物多く、その処分に手間取る。ゴミにしか見えないのだが、本人には愛着があり捨てられない様子。運んだものの結局部屋に入りきらず、廃棄物少なからず。リサイクル法で無用な冷蔵庫や洗濯機の廃棄代が高い。ともあれ、心配した雨にもあたらず、日暮れまでに終える。やれやれと風呂に浸かって日曜釣行に思いを馳せる。

ヤリイカがようやく上向きに。今期はスルメがダメだったので期待したい。ところがご指令はマダイ。年末が近づき要請をあちこちから受けているらしい。昨年配った正月用が好評だった様子。数釣るならテンヤだが、外房は遠い。東京湾か相模湾のコマセマダイに向かうつもりで早寝。目覚めてびっくり。すでに出港時刻…。二週連続無釣行。深酒・寝不足・筋肉疲労…、自分で思う以上に体は弱っていたらしい。五十路に入ると無理は効かないということか。

2012年12月9日日曜日

カゼ注意報

火曜夕刻から鼻水。市販の鼻炎薬では止めきれないほどきつい。木曜には熱が38.5℃に。解熱剤で抑えて仕事。今期のカゼウィルスは強力だ。金曜は忘年会。深酒。土曜の朝には鼻水も熱も収まった。アルコールに弱いウィルスだったらしい。胃の調子も治まるだろう日曜に向けて釣行準備。視線を感じて振り返ると、上さんが無言で腕組み。「カゼ上がりで行く気やないやろな」と、目は口ほどに物を言う。「ら、来週に行く準備や」と聞かれもしないことに応える。結局日曜も仕事と所用を片付けて過ごす。土日ともカゼが強く時化だったようなので、行かずで正解だったのだろう。注意報にはおとなしくしていることだ、風邪も風も。

2012年12月2日日曜日

アマダイ船上干し講座

アマダイとオニカサゴ以外は
愛犬どもの食事に
2012年12月1日(土)釣行 中潮
つね丸 7号船 右舷ミヨシ1番(右舷5+左舷4)
出港6:55 納竿13:40 帰港14:10(強風早上がり)
佐島沖-鎌倉沖 水深90-110m
晴れ時々曇り 北東の風4-17m

アマダイ 4匹 25-35cm
オニカサゴ 2匹 20-28cm
トラギス ヒメ シキシマ等

寒さが厳しくなってきた。財布も寒い。つね丸のバースディ半額サービスが暖かい。一年ぶりのアマダイ釣行、今回のテーマは船上干し。昨年は剱崎沖だったが、今年は相模湾で順調らしく、行程15分ほどの佐島沖から実釣開始、転々と北上しながらポイントを探る。アマダイの喰いは雑誌や釣具店が煽るほどでもなく、渋くてポツンポツンの船中0-5。仕掛けをあれこれ工夫したり、誘いを工夫したりして、なんとか4匹確保の次頭。置き竿にアタったのが半数あり、結局底上1-1.5mの棚取りとこまめな底ダチ確認が一番有効だった印象。右舷トモで52cmが取り込まれびっくり。巻き上げ中またサメだと話していたのが笑えた。

「背開きって頭を口に向けて割るってこと?」と一尾目を釣り上げた後船長に聞いてみる。「干すなら教えるよ」と、即席の船上アマダイ干物作り講座。干したいと思っていた釣り人が寄って来る。要点をまとめておこう。

  1. 真水と塩を準備:今回は共に船長にもらった。海水につけるものと思っていたが、それでは腐ると船長。
  2. きれいなタッパを準備:今回は船のバケツ利用。船長はかなり丁寧に洗っていた。
  3. 付け汁は海水濃度の倍程度:当然かなりしょっぱい。ここまで乗船前にあらかじめ準備しておくのが良かろう。ボウズで空振りに終わる可能性もあるが…。
  4. 釣魚を活締めまたは氷締めにする:バタバタされると自分の手を捌くことになる。
  5. ウロコを取る:捌きの初手。このときヌメリもできるだけおとすと後が楽に。
  6. 背中の尻尾側から開き、後頭部から口に向けて割る:当然かなり切れる包丁が必要。魚体が滑るのでタオルで押さえた。揺れる船上では特に注意。船中流血騒ぎはなかったが、切れぬナイフで捌いた同船者、ボロボロになった開きに「猫のエサになってしまった…」。
  7. エラと内臓を取り除く:船長も歯ブラシごしごし。
  8. 付け汁に浸す時間は型に応じて15-20分:塩分を濃くするのは時短の意味もありそう。
  9. 干す前に真水でサッと表面を流す:これがキモ。干し上がりのベタツキが抑えられる。塩味は身に浸みていると船長。
  10. 乾くまで干す:意外と重いので、洗濯バサミだと落ちる。船長は物干し竿バサミを使用。俺はスルメ干し用の串で上々。
二尾目の良型を捌くか否かと思案していると、察したのか「そいつぁ、もったいないよ」と船長。30cm未満だけ干して帰る。「干物にしたらおいしいの?ウーパール―パは」とアマダイを好まない上さん。折りよくTVで「若狭グジ」の番組。良質の釣り物は一尾1万円だの、京都料亭の高級料理だのと紹介をみて、目を丸くしている。「お前嫌いみたいやから俺が全部食べる」と言いかけて止めた。丸い目を三角にしてしまうだけだ…。

マイロッド15 + マイリール1 PE3号: LT手巻きも準備したが深くて使わず。小型電動も欲しいところだが…。
天秤50cm、錘60号→80号:ラインが立たないのですぐに交換。
クッション30cm:大型に備えてつけろと船長、52cmをみて納得。
3号2-2.5m2本針:ナイロン仕掛けを準備できず。昨年実績もあり、潮馴染みが良さそうと一俊丸も推奨だが、置いていない船宿多く、事前準備を要す。