2013年4月7日日曜日

週末になると

風が吹く。

6日(土)午後から7日(日)午前にかけて日本海で爆弾低気圧が発達し、関東では南寄りの風が強まった。日曜は絶望。土曜も出船中止にする宿が多い。出船する宿もあり、のっこみマダイを狙うにはチャンス。だが、散々ゆられた揚句に早上がりがオチだろうと、釣行は見合わせた。釣果情報を確認すると、読み通りの展開だったようだ。

仕掛けを作りながら、ニコニコ動画で電脳戦第3戦をみて一日を過ごす。若手プロ棋士と将棋ソフトの対決だ。昨年、引退した米長「元プロ棋士」にソフトが勝ったと話題になった。電脳戦では2戦目にソフトが初めて「現役プロ棋士」に勝ち、この日勝てば、ソフトが勝ち越すことになる。チェスではすでに世界チャンピオンがソフトに負けている。将棋では持ち駒も使える複雑さがソフト開発をより難解にしていたのだが、ここ数年の進歩は著しい。元々手を読む速さではコンピュータに軍配が上がる。それでも膨大な組合せの手の全てを読み切って最善手を選ぶとなると、時間がかかりすぎる。これを、形勢判断を数値化するアルゴリズムと、どの手を浅く、どの手を深く読むようにするかのロジックの開発で、ヒトの持つ「大局感」に近づけたことが、最近の強さを支えているらしい。ネット上にも将棋ソフトは多くあるが、そうした「汎用」ソフトにもジャックごときでは「待った」を多用しないと勝てないことが多くなった。電脳戦に「出場」するソフトは、ソフト同士の対戦で勝ち抜いた、言わば「プロ将棋ソフト」だ。

NHKの放送とは異なり、ニコニコ動画の「放送」では、司会も解説者もゲストも「お堅く」なく、地が出て楽しい。視聴者のリアルタイムなコメントとのインターアクティブ性が、「手待ち」時間が長くてともすれば退屈になる将棋観戦を飽きさせないものにもしている。ついつい引き込まれ、仕掛け作りも放棄して、見入ってしまった。序盤から中盤にかけてコンピュータの「無理筋な攻め」を、上手く受けて反撃したヒトの楽勝のように見えた。その間コンピュータ有利を示し続けるソフトによる「形勢判断」もまだまだだななどと思っていた。ところが終盤、解説者や検討室のヒトも深く読まなかった受け手・攻め手をコンピュータが連発。これが「意外と好手」なことが局面が進むにつれ判明、結局ヒトの投了で終了した。ヒトも粘って大熱戦になったのだが、勝負を分けたのはアルゴリズムやロジックの進化ではなく、もっと人間的な要素だったのかもしれない。コンピュータは疲れも、恐れも、焦りも、知らないのだ。

いつの日か、強風荒海でも平然黙々と釣り続けるコンピュータロボットを、ヒトは家でモニターするだけの日が来るのかもしれない…。ヒトが釣りを楽しめる今に生きていて良かった。