2010年7月24日土曜日

釣りバトル第9戦 灼熱とギャラリーに要注意

2010年7月23日(金、休暇、中潮)釣行

喜平治丸 8号船
剱崎沖 水深40m
晴れ 無風 波0.5m

奥の左向き:俺
ワラサ 2本 1.8kg~2.0kg

手前の右向き:上さん
ワラサ 3本 1.6kg~1.8kg

前回ヒラメで初勝利の上さん「次何行くの?」と賞金狙いで虎視眈眈。「夏はスルメだ、水鉄砲!」と、運要素の小さい釣り物を宣言しておく。先週末の三連休は三連勤(かなり疲れたが結果は良好)。足止めを喰らっていた上さん「どうもイメージがわかない」と、それでも同行・勝つつもりで予習していたらしい、釣り雑誌の棚位置が変わっている。「スルメは今一か。今週からワラサ開幕、小型ながら好調だな」と釣果チェックしていると、「去年頭だけ持って帰ってきたヤツやろ(ワラサ無惨)、それにしよ」とのたまう。…無謀だ。1kgのヒラメにも竿をノサれるのに、イナダ・ワラサだと、船中巻き込む大マツリ必至だ。開幕直後の週末は船も人も大混雑。下手すると他船とのオマツリに…。だが待てよ。置き竿ならノサれない、太ハリスで電動ならガンガン巻き上げられる、金曜なら休みが取れるし混みも少ない、予約乗合ならオマツリも少ない。木曜になって喜平治丸に電話してみると、ワラサはちょうど明日から始めるがまだ席ありとのことで、予約。「数は釣れんかもしれんから一匹の重さな」と、強気なのか弱気なのかよくわからぬ上さん。第9戦はワラサ1本の重さ勝負に決定。

港前待機の江奈・間口両港数十艘が5時半ちょうどに黒煙上げて走り出す。勇壮な光景に喜ぶ上さん。ポイントまで全速力の船上、風を受けて気分爽快。…は、わずか5分。残り一日中、暑い。やたら暑い。釣り人14名の右舷トモ3番4番は朝から強い日差しが照りつけ、無風がこたえる。すきっ腹のワラサが突っ込んでくる一流し目が勝負だ。はやる気持ちを抑えて、オキアミの針の付け方、ビシ調整とコマセ量、長ハリスの投入方法、コマセワーク、電動リール操作方法等をていねいに実演して教える。オマツリ騒ぎを繰り返されては元も子もない。「型が小さいので5号6mを基準に」と出船前の船長。上さんには10号でためらうことなくガンガン巻かせる作戦だ。俺は5号を採用、遅れて第一投。すぐにファーストヒット、海面に突っ込みガクガク揺れる竿先、ドラグが滑る。熱い!も束の間、左舷とオマツリの挙句、カギ外しになってバラシ。呪縛からの解放を目論みあえて着てきたが、Tシャツの返り討ちが頭をよぎる。船中あちこちで取り込みヒートアップするなか、間もなくセカンドヒット。今度はやや強引に巻上げ、無事ゲット。ワラサと呼ぶには小さく、イナダと呼ぶには大きい、約60cmのイナワラだ。

8時ごろには喰いが落ち着く。暑い。朝マヅメにヒットがなかった上さん「今日はボウズかも…」と、めずらしく弱気。細ハリスに代えさせるつもりでタックルバックをまさぐる。と、「来た!きたきた!!お父さん!!!」と、置き竿の暴れる竿先を指さす上さん。「電動で巻け!」と叫ぶが、リールを両手で包むような仕草で、操作方法も忘れたパニック状態らしい。駆け寄りスイッチオン。硬い中通し竿がガンガン叩かれるが、まず切れることのない太ハリス。一気に巻上げ、ビシを取り込みハリスを手繰る。仲乗り船長がタモ入れしたのは小型ながら、上さんの初ワラサ。「やったね、姉ちゃん(違和感…)」「良かった、良かった」と、周囲の喝采にも安堵感が漂う。朝一だけで後は全く喰わない展開も多々あるからだ。スポニチ記者だという右隣氏(取材兼釣行だがさすがに上手く誘い釣る)が、すかさず写真撮影。上さんも「良かったー、ボウズにならんかった」とホッとした様子、喰わせたもののなす術を失ったことなどお構いなし…。

そういう人は勢いづくものだが、はたしてほどなく上さんにセカンドヒット。今度は自分で釣り上げさせようと近寄りアドバイス。と、俺にもサードヒット!慌てて巻上げを開始するが、遅かったか、右舷トモ氏とオマツリ、ハリス切れ…。オマツリを解消して振り向くと、今度は自ら手繰った上さん、同級を手にしてVサイン。しばらくして落ち着きを取り戻すと、血抜き中のクーラーボックスをやおらまさぐる。目印の付けていない俺のワラサを持ち上げ「あー、こっちのほうが大きいー」。ニンマリで応えるが、暑さとバラシショックと数負けで声も出ない。

9時の潮止まり前後はアタリが遠い。ますます暑い。こんなに暑いのは初めてだ。真夏でも海上は風そよそよで心地良いのだが、今日は無風。どの船もスパンカーを立てていない。誘う気力も萎える。コマセの詰め替え頻度も下がる。前夜の飲み会で睡眠3時間も響いてくる。氷を額や首筋に当てて、デッキの日陰から置き竿を眺める。10時をかなり回った頃、遠足前の小学生のように眠れなかったという上さんにサードヒット。暑さでぼんやり・ウトウトして初動にもたついたのだろう、ほどなく俺を含むトモ三人を巻きこむ大マツリに。大トモ氏がマツったまま抜き上げようとしてワラサが暴れる。見ていた船長「姉ちゃん(だから違うって)の落としたら、かわいそうだろ!」とすかさずタモ入れ。3本目も無事に取り込まれ、上さんは3ヒット3ゲット0バラシの強運を発揮。

内2回は喰わせただけだし、やはり釣運は上さんが上か…などと思いをめぐらせる。と、11時、俺にも4回目のヒット。久しぶりのファイトを楽しむ。絞り気味のドラグを滑らせる重量感からサイズアップを予感。ポンピングで順調に浮かせてあと10mだった、パチン!ハリス切れ単独バラシ…。4ヒットで1ゲット3バラシ!…落胆。Tシャツを脱ぎ棄てようかとも思っていると、5回目のヒット。「今度は釣りあげてよ」とスポニチ記者も声援。6号に交換済だが慎重に2本目を取り込み、溜飲を下げる。上さんはさすがにグロッキー、顔をタオルにくるみ釣座で爆睡のラスト30分。二本竿を操り、大型を目指すがアタらず。「もうすぐ終わっから片付けな」と仲乗り船長に起こされた上さん、片付けの手際も良くなった。帰港中に思う「複数とはいえ船中2-9のスソ。5ヒットで3バラシ。内、一本は大きかったかも…。あかん、このTシャツは捨てよう。」

死ぬほど暑い。フラフラの沖上り。「ラーメン上手いぞ」に「クソ暑いのにいらん」と言う上さん、一目見て「田舎のラーメンとそっくり」、一口すすって「おいしい!」と、完食。船宿がかつて住んでいた漁師屋敷を髣髴させ、一家の雰囲気にもすぐになじんで、大のお気に入りになった様子。「ママさんはどうだった?」の大女将に、「3本、3打数バラシなし。俺は2本、5打数3バラシ。でも重さ勝負だから。」と笑って応じる。事情も取材済のスポニチ記者が「量って行きなよ」と、記事ネタを増やすつもりか勧める。「いや、もうフラフラなんで、お先に」とそそくさと後にする。重量勝ちは確実だが、ここで測量したら最後、ギャラリーが多くて雰囲気で負けにさせられそうだ。帰宅してすぐに測量した上さん「あんたのが2kg、私は1.8kgで負け。やっぱり船宿で測れば良かった、みんな応援してくれてたから…」…やっぱり、…危ない危ない。

がまかつ 船 真鯛50-330
シマノ 電動丸3000BM PE6号
天秤1m、サニービシ青物バスターL80号、クッション1m
5号6m1本針、4号6m2本針、6号8m1本針

上さん
アルファタックル パワーインナー船 30-270
シマノ 電動丸1000SP
天秤50cm、サニービシL80号、クッション1m
10号6m1本針

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