2009年12月28日月曜日

鹿島のモンスター

2009年12月27日(日) 中潮

幸栄丸 第7号船
鹿島沖 水深25m-30m
晴れ 微風 波1m-1.5m

ヒラメ1枚 44cm(700g)

「ドラグしめるな!」怒声が船中に響く。「引いたときは巻くな!」連続アタリなしの二流し目、巻き上げ指示が出た直後だ。いきなり竿が突き刺さった。「喰ってんのか?」と船長がすかさず横に。水面下にユラリと魚影。「で、でかい!」観衆がざわめく。スパッと頭からタモ入れ。ヤバい!そっくりかえって逃げた。「竿立てろ!!」船長の怒声によろめく。ついに取り込まれたそいつ。1mほどの巨体を席上でドタンバタンと踊らせる。後検量9.6kgの怪物ヒラメだ。
すぐ隣の釣り師の獲物だ。右舷トモから一部始終を見た。生涯かけてもお目にかかれるかどうかの代物だろう。船長も「写真とって全国紙に送る。」というほどだ。そのモンスターはすぐ隣にいた…。俺のイワシの目と鼻の先だ。それに喰っていれば、タイトルは“鮮烈!鹿島デビュー”とでもなっていたろう。が、釣りにもタラレバは禁物。二回目という当の本人は「クーラーに入らない…」「おいしくはないんでしょうね…」とあらぬ心配をする。イサキ初挑戦を思い出し、苦笑。大物の40cm超を2枚釣り上げ、「イサキってデカイんですね。」と言いながら20cmクラスをリリースしていた俺。釣歴20年のベテランから「バカ野郎、40cmは一生やっても釣れるかどうかの代物だ」と怒鳴られ、船長からは「リリースするな、それが普通のイサキだ。」とたしなめられたものだ。彼もその頃の俺と同じような心境だったのだろう。すごいことは頭で理解はするが、そのレベルが実感・体感できないのだ。後になってじんわりと味わうだろう。そういうものだ。ともあれ、良いものをみさせてもらった。二流しで今日は終わったような気分にもなってしまったが…。
俺は結局、4回のアタリで1枚獲得。1回目は前アタリだけで喰い込まず。2回目は孫針にガッシリ、結構待ったがアタマから喰い直す前に掛けたもの。3回目も前アタリのみ。最後の流しにきた4回目のアタリ。ジリジリと待ちながらも、活性が低くてまた喰い込まないのではないかと不安。軽い引込を見て、孫針掛けを狙った聞き上げ。痛恨のすっぽ抜け。「やられちまったろ」と操船室から船長の声。よく見ている。記録は船中0-6。実際は全員持ち帰った。4人ほどボウズが残っていた時点で、船長がそれぞれの釣り座で釣り上げてみせた。さすがだ。

今回の気づきを3つ。
  • 前2回の釣行に比べてアタリが少なかった: が、マダイと同じくボウズ覚悟のヒラメのこと、これが普通なのだろう。それだけに逃した3回のアタリがもったいない。これをどう確実に仕留めるか、が課題か・・・。
  • 外川の60号に対して、鹿島は80号: この錘では、さすがに40号負荷表示のマダイ竿では柔らかすぎる。新調するほどの経済的余裕もないので、所有物の中では、中通し竿か、古い硬めのマダイ竿のほうが良さそう。
  • 発光丸錘は奏功せず: 今回はキラキラ光る錘(大物釣った左隣氏も使用)にアタリが多かったようだ。両方準備してあれこれ試すのが良さそう。
「たった1枚?フン!」と、不満顔の上さん。多けりゃ捌けないのにと、少なけりゃ好物なのにと、どっちにせよ文句を言う。「うるせー、お前に何がわかる」の思いは口にせず、「まっ、ボウズ覚悟の釣りでおいしいサイズ釣れたんだから。でも少なかったし、デカイの釣った人もいるから、近いうちにまた行ってくるかな・・・。」と、次回釣行を正当化(?)しつつ、内心雪辱を誓う。

BJSミヨシ 40-255+B
ABU3000 PE3号
幹糸・枝糸6号80cm~60cm、捨糸4号50cm
発光丸錘80号

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